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2017/04/19

Cub Linux(カブリナックス)?

こんにちは! 店長です。

先日当店のツイッターでもつぶやいたのですが(よかったらフォローお願いします)、「古いパソコンを捨てようかどうしようか?」と迷っている方にLinuxのインストールの手引をする教室を計画しているのですが、それにあたって再び最新のLinuxの各ディストリビューションとおすすめのハードウェアの検討をしております。

そこで今回はCub Linuxを試してみた感想をお話してみます。

まず、皆さんウェブブラウザーソフトの”Chrome”(クローム)はご存知ですよね?

あのGoogleさん謹製の素晴らしいブラウザソフトです。

Windowsはもちろん、Macでもインストールして使えますし、Linux版として”Chromium”(クロミウム)という名前で提供されていますので、G-mailアカウント(事実上グーグルのアカウントですね)1つあれば、これら複数のOSだけでなくスマホやタブレットのChromeブラウザでもパスワードの記憶やブックマークが共有できるのでとても便利です。

そして・・・もう1つ、Chromeはブラウザーだけではなく1つのOSとしても提供されています。

それが”Chrome OS”(クロームオーエス)というものです。

Chrome OSは通常『クロームブック』や『クロームBOX』という分類で製品化されている事がほとんどで、多くは海外メーカーが製造しているものを輸入業者が国内向けに販売しているというのが実情です。(東芝も作っていますが買えるのは逆輸入品だったりします)

このChrome OS製品の何が良いかというと、薄型だったり小型だったりするPCに普段必要な機能がほぼ搭載されていてしかも快適に動作するという点がすばらしいのです。

「あなた、パソコンを何に使っていますか?」と訊かれておそらく皆さんはこう答えるのではないでしょうか?

「ウェブの検索、ネットショッピング、メール、動画の閲覧、たまにワープロとか表計算かな?」

Chrome OSのパソコンにはそれらすべてが詰まっていて、どれも快適に使えます。

値段は数万円ほどですが、使っている時はいつもオンライン状態にあり、Windowsユーザーの悩みのタネである『セキュリティ更新』も起動時かシャットダウン時の瞬時に行われるので待たされるという事は皆無です。
そのような訳でChrome OSにはウィルス対策ソフトという物が不要です。

実際、ごく小容量のSSD(ハードディスクではない)とSDカードが使える程度ですので大量の謎の(何に使われているのか不明な)ファイルを溜め込む事もありませんし、必要なものはユーザーが意識的にクラウドのGoogle Drive(グーグルドライブ)に保管する事になり、ハードウェアの故障などでデータが消失してしまう恐れも無いので、とても良いと思います。

 

さて、そのChrome OS製品は良いのですがその快適さを手持ちの古いパソコンでも利用するにはどうすれば・・・?

という事で探したのが、オープンソースで提供されているChrome OS互換のChromium OSのインストールです。

実際、探してみると古いパソコン用に作成された”32ビット x86バージョン”のisoイメージデータ(このファイルをダウンロードしてCDーRやDVD-Rに書き込めばインストールできる)が手に入るのですが、これは以前から存在しているのでおそらくネット上にはチャレンジャー達の記録がある筈です。

いろんな人のChromium OSのインストールについての体験談が見つかり、目を通していくとどうやらChromium OSは日々更新された最新のものを手に入れる事はできるものの、適合するパソコンの機種を選ぶようです。

私が試すのは手元のIBM LenovoのThinkPad T60ですが、動くかどうかは未知の領域のようでした。

でも、ものは試しです。USBメモリーにOSを書き込む方法でダウンロードしたChromium OSを起動してみたら・・・動きました!(ちょっと感動)

無線LANも電波をキャッチして接続OK! でも何か変です。

予想外に全体的に速度が遅くて、時々フリーズしたように動かなくなってしまうレベル。

USB2.0のメモリーだから遅いのか?とも思いましたが、他のLinuxを同様に動かした時はそれほど遅いと思いませんでしたから、やはりこれはOSとの相性の問題のようです。

という訳で、Googleさんが提供しているほぼ純正OSであるChromium OSは我が家では使い物にならないという事が判明しました。(残念!)

でも、探せばあるものです。Chromeとubuntuをうまくミックスさせた”Cub Linux”なるubuntuフレーバーがありました。

ubuntuはこのブログでも何度かご紹介しているLinuxの最大派閥とでも呼べる1大勢力で、私が好んで愛用している”Lubuntu”もこの一派です。

ubuntuの良いところは全てにおいて行き届いているところ。

例えば日本語対応だって初心者がインストールしてもほぼすぐに使えるのは素晴らしいと思います。

Cub Linuxもその流れを汲むという事はインストールの段階からユーザーに高いスキルを要求しないという事ですから、これは期待できます。

かくして、早速Cub LinuxのisoイメージをダウンロードしてUSBにそのイメージを書き込んでいざ『起動!』・・・・うまくいきました!

『行き届いていないOS』は最初の無線LANの接続の段階ですぐにつまずいてしまうのですが、そこはubuntu一派。 Lubuntuなどとそう変わりなく設定ができました。

USBメモリー上で動いているのですが、Chromium OSの時のように『モタモタ感』やフリーズも起きず結構快適に動いています。

という事で、これは正式採用!という事で250GBのHDDにインストールしていろいろと試す事にしました。

そこで、わかった事などをこの後書いていきます。

 

<感心した事>

  1. 我が家のテレビに繋いだHP製のChrome BOXとデスクトップの感じがそっくり!
  2. クロームアプリがそれぞれ独立したアプリのように動く事(ブラウザ内ではなく)
  3. デフォルトの壁紙が綺麗な山並みのイラストだが、写真でない分メモリ節約に貢献
  4. オフィスアプリはGoogle謹製の『スプレッド』『ドキュメント』『スライド』の3つだが
    クロームアプリとしてマイクロソフトのOneDrive(ワンドライブ)やエクセル、ワード、
    パワーポイントのオンライン版を登録すればちゃんと編集が可能になる。
  5. プリンタードライバーも当店の仕事用インクジェット『EPSON EP-978A3』が使える

<意外だった事>

  1. クロームOSそっくりにこだわるあまり、クロームアプリに無いアプリが登録できない。
    これは私の研究不足かも知れませんが追加で欲しいアプリはubuntu系であれば
    『ソフトウェアセンター』から好きなものを選んでインストールできる筈ですが、このCub Linuxではダウンロードセンターのリポジトリ(インストール元の設定)を変更してもダウンロード対象リストが一切表示されませんでした。
    従って、いつも使っている『Libre Office』は使えませんし『Chromium』以外の例えば『Firefox』などのブラウザはインストールできないようです。
  2. インストール時に言語を日本語に設定した筈ですが、ubuntuでは定番となっている ”Fcitx”という文字入力システムや”Mozc”という『Google日本語入力』と同等の日本語変換システムがインストールされておらず、手作業で必要なものを選んで追加しなければ日本語の文字入力ができない。
  3. Chrome OS互換なのにGmailを使おうとするとウィンドウの上部に
    『このバージョンの Chrome は現在サポートされていません・・・』などという不愉快なメッセージが表示されてしまう。
    どうやらCub Linuxのリリース時期が少し古い為に本家のChromeブラウザのバージョンに開きができてしまっているらしい。(アップデートもされていない)
  4. Flash(アドビ社のアニメーション表示機能)のプラグインが正常に働いておらず、Flashを使ったコンテンツやWEBアプリが動かない(使えない)。
    ※これが結構痛かったですが・・・

だいたい、以上のような感じです。

LinuxのChromiumブラウザーは比較的『Flash Plugin』と呼ばれる機能拡張と相性が悪い場合が多いのも実情です。

そういう場合はFirefoxで補完する事が多いのですが、Cub LinuxではFirefoxが使えないのでFlashコンテンツは諦めるしかないのかも知れません。

これはCub Linuxがubuntuの何世代も前のバージョン14.04をベースにしている為にプラグインとの組み合わせが悪いなどの不整合が生じているのかも知れず、いずれ何らかの対処方法が見つかるような気がしています。

 

さてさて、感想を書き連ねていると何故か<意外だった事>の方の行数が多いのでこれを読まれた方の中には「ダメなの?」と思われた方もおられるかも知れません。

でも、そんな事はありません、私にはこれで十分です。

Flashが使えなくて困るのはごく一部の作業のみですし、こうしてブログの編集もちゃんと出来ていますから不満はありません。

むしろ、Cub Linuxを作っているスタッフにはお礼を言いたいくらいです。

日本語化に少々スキルを要求されたり、あちこち英語のままの部分が残っていたりと『行き届いている』とは言いがたい部分もありますが、以前ご紹介したZORIN OSと並んで独自の世界観を上品に実現している素晴らしいパッケージだと思います。

 

ちなみに、このCub LinuxはHDDにインストールしましたが起動時間や使用時の反応速度、シャットダウンの速さはなかなかのものです。

Linux初心者にはLubuntuをおすすめしますが、いくらか経験を積んでちょっと風変わりなOSにチャレンジしたくなったらCub Linuxはおすすめですよ。

※早くバージョンアップしてもらいたいなと思います。

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