こんにちは!店長です。
今日はプリンタ-…特にインクジェットプリンターについてのお話をしたいと思います。
個人で使う分にはさほど困る事は無いのでしょうが、商売でパンフレットなどを大量に印刷しておられる人などは必ずといって良い位にブチ当たる壁!それが『廃インクタンク』の問題です。
インクジェットプリンターの『廃インクタンク』って何だかご存知でしょうか?
ご存知ない方のために簡単にご説明しますと、インクジェットプリンターというのはお分かりのようにインクの入った黒やカラー(複数色)のカートリッジを取り付ける事でそこから吸い込んだインクをミクロ単位の細かい粒子にして紙に吹き付ける事で精細な印字を実現していますが、この印刷の仕組みには『紙にインクを吹き付ける』以外の処理もあるのです。
それは、近年は当たり前になってきた写真やハガキなどの『フチ無し印刷』をした際に用紙からはみ出して吹き付けられたインクを吸い込んだり、プリンタの起動時にインクの通りを確認&調整する為に単純にインクを吸い込んだり、はたまた『印字かすれ』などの不調の際に行うヘッドクリーニングという仕組みでも大量にインクを吸い込んでいます。
さて、この吸い込んだインクは何処にいくのでしょうか?
それが『廃インクタンク』と呼ばれるプリンタ内蔵の仕掛けです。
この仕組みはプリンタ-を快適に使う為には必須の仕様です。
しかしながら、今回私が困ってしまったのは『廃インクタンク』がいっぱいになるとその後は一切の印刷やその他機能も使えなくなってしまうという事でした。
今回の場合はEPSON製のプリンタとスキャナの複合機『EP-978A3』という機種で、普段はA4両面印刷可能なインクジェットプリンターとして、時に手差しでA3用紙も印刷する事ができるという便利なプリンターです。しかもCD-RやDVD-Rにも直接印刷ができる。
大変重宝する1台なのですが、いかんせんこの機種はビジネス向けでは無いという事でいろいろと残念な所が…
一般的に『廃インクタンク』と呼ばれているものがEPSONでは『廃インクバッド』というようですが、その修理交換費用がこれ↓
EPSON 修理料金
修理基本料が15,000円に廃インクパッド交換料金が4,000円。合わせて19,000円ですが、これに消費税を加えると20,520円。
うむむ…このプリンター、アマゾンで購入した時はたしか・・・?
そうでした!19,316円(税込・送料込)だったのです。これじゃ本体より高くなります。
その後、インクカートリッジも随分購入していますが、純正品はご多分にもれず個人的には割高感があり、いつからか安価な互換品を使うようになっていました。
ところが、互換品のカートリッジの品質が悪くて取付けてもカートリッジに付いている小さなチップが認識しなくなるトラブルが頻発してしまい、最近はやむなく1色1,500円程もするインクカートリッジ6色分を常に予備として買っておく事になり、何だか凄く経済的負担が大きいような気がしていました。
しかしまあ、何でこんな事になってしまったのでしょう?
基本に帰ると…
プリンターは本來とても高価なものでした。
それが、量産されて大量消費時代の波に乗ってプリンターメーカーはシェア争いをするようになりました。
『まずは消費者に買ってもらうこと』これが第一の命題だった事は間違いありません。
その為にはプリンターの本体価格を安くする事が最も効果的だったのです。
対策としてメーカーが考え出したのは本体価格は身を削って赤字覚悟の価格設定にする。
しかし、ランニングコストであるインク代は実際にかかっている原価+αで設定して販売する事でプリンター本体の損失分を購入者本人から『従量制』で回収するという仕組です。
これがハマってプリンターはよく売れました。
昔はこれだけの性能があれば10万円近く払わなければ手に入らなかった筈の製品が何とネットで2万円以下で買えてしまうのですから。
しかし、これが費用感を混乱させてしまう元凶だったかも知れません。折しも長く続いたデフレスパイラルに消費者はランニングコストにはとてもシビアになってきています。
この『インクで原価を取り返すビジネスモデル』は私のようにインク代やメンテナンス料で本体価格以上にかかってしまうという状態を作り出してしまい、消費者に混乱をもたらしてしまったのです。
今回の事は、最初は腹立たしく思ったのですが、こうして考えると常に売上増を求められる大企業メーカーにはやむを得ないビジネスモデルの変遷だったのかも知れませんね。
私達消費者はこうした事を知った上で昨今の工業製品を購入する必要がありそうです。
これから事業で使う為に買うならコレ!
ソーヨーピーシーのように『個人事業主』が商売でチラシを印刷したりする場合の必須条件としては以下のような事が考えられます。
- そこそこ綺麗に高速で印刷ができる
- 丈夫で長持ち(保証期間が長く設定されている)
- メンテナンス性が高い(廃インクタンクの交換が自分でできる)
- ランニングコストを低く抑えられる
そして、いろいろと探した結果リコーのジェルジェットプリンタ『SG 3200』安心3年モデルが良いと判断しました。
この機種は業務用ですから印刷は速いし、ジェルジェットというインクがどういうものか詳しくは知りませんが乾くと耐水性に優れているとの事ですから、チラシなどポスティングで使う印刷物にはとても良い筈です(ハガキなどの印刷でもかなり効果的です)
更に、この機種は今回私がエプソン製プリンタで困った『廃インクタンク』が自分で交換出来るという点が素晴らしい!
※廃インクタンクは交換用の物を購入する必要がありますが、1,500円程度で買えるので常識的な範囲だと思います。(純正黒&カラーインクは少し高い印象は拭えませんが)
残念なのは、このプリンタではスキャナの機能が無いのとCD-RやDVD-Rへのダイレクト印刷が出来ないという事なのですが、そこは業務用と割り切って考えるしかなさそうです。
※単機能に限定する事で機械的な構造がシンプルで耐久性に優れたものになります。
いやーしかし困りました。
取り敢えず今回の事でEPSONのEP-978A3が使えなくなってしまったので、廃インクパッドが自分で交換できるESPONのモバイルプリンター”PX-S05B”を急遽買いまして窮地を凌いでいるものの、いつまでもこのままという訳にも行かず何らかのアクションが必要なので、『修理する』のか『買い換える』のか判断しなければなりません。
その結果は改めてブログにアップしますのでお楽しみに!